小説【恋は秘密のパスワード】あらすじ


安室奏太は高校2年の時、亡くなったおじいちゃんの研究所から霊界通信機の試作品を発見する。
奏太は岬栄一とともに霊界通信の実験を行うこととなり、名門大学に入学して、エジソン研究室を立ち上げた。

高校2年の岬葵(あおい)は、岬栄一の妹。
あおいは、兄の栄一にお弁当をつくって、大学の研究室に足を運んでいたが、あおいの本当の目的は、奏太に会うためだった。あおいは奏太に恋していた。

ある日奏太は、逆さ五芒星を使った霊界通信の実験中、謎の事故で命を失う。
奏太の死後、あおいは奏太の机の引出しから宝石ペンダントとあおいへの手紙を見つける。
あおいは手紙を読んで、奏太が11月11日にあおいに告白する予定だったことを知る。

悲しみに明け暮れたあおいは、奏太のおじいちゃんの研究所で、謎の地下室を発見する。
そこにはタイムマシンがあった。

地下室で見つけたおじいちゃんの手紙から、奏太のおじいちゃんは、24世紀からやってきた未来人であることを知る。

あおいは奏太が実験機を見つけなければ死なずに済んだと思い、奏太が実験機を見つける前にそれを破壊することを考えた。

そこであおいは、3年前にタイムワープする。
タイムワープ中、時空間嵐に遭遇するものの、3年前に到着したあおいは、実験機を破壊するために研究所に向かい、自分と同じ年の奏太の姿を見る。

しかし時空間嵐の影響で、到着時刻がずれてしまい、あおいより先に、奏太が実験機を発見してしまう。

奏太のおじいちゃんのノートによれば、未来の人が、過去の自分や深い間柄の人と親密に接触すると、存在が消えてしまう恐れがあると書かれていて、あおいは奏太と直接、会うわけにはいかない。

実験機を壊し損ねたあおいは、ひょんなことから、奏太が事故に遭う寸前に奏太を助けてしまう。

命がけで護ってくれた謎の少女に、奏太はすっかり、一目ぼれしてしまうも、あおいの存在は消えることはなかった。

一方、24世紀に存在するタイムポリスは、歴史を改ざんする罪として、あおいを捕まえに21世紀にやってくる。

あおいはその後、実験機を破壊する機会を見つけ出すため、奏太と親密になり、ともに霊界通信の実験を行うことになる。

あおいは、度重なるタイムポリスの追撃に遭うも、奏太の協力のもと、振り払っていく。しかしあおいは、研究熱心な奏太の姿を見て、次第に実験機を壊すことをためらうようになっていく……。